紋別武徳殿
隆盛を誇った鴻之舞鉱山の名残。閉山後に紋別市に寄贈され、現在地に移転、復元された。
現在は紋別市立の武道場として活用されているが、もとは、かつて栄華を誇った住友鴻之舞鉱山の従業員並びに家族の福利厚生施設として建設されたものだ。建設年は一九四〇(昭和一五)年で、その時の名称は「光風殿」といった。
しかし、一九七三(昭和四八)年に鉱山の閉山が決定する。折しもその頃、紋別市内にも武道館建設の声が上がり、鴻之舞鉱業所が光風殿を市に寄贈することとなった。閉山決定の翌年、一九七四(昭和四九)年に現在地に移転、復元された。そしてこの時、名称も「武徳殿」へと改められた。
道場は一一〇畳もあり、建築当時、どれだけの費用をつぎ込んだかは不明だが、鴻之舞鉱山がいかほどの繁栄ぶりであったかが、伝統建築を存分に取り入れた造りから伝わってくる。
DATA
紋別武徳殿
- 所在地:紋別市潮見町4丁目4番地
- 建築年:1940(昭和15)年
- 移転改築:1966(昭和41)年
- 敷地面積:2,899.17 ㎡(約877 坪)
- 建築面積:591.71 ㎡(約179 坪)
- 問合せ先:0158-24-5925