紋別灯台
おそらく日本ではここだけであろう住宅街の中に建つ灯台。その経緯は記録に残っていない。
現在日本国内には三千二百余りの灯台があるが、市街地の中に建つ灯台は、おそらく他に見当たらないだろう。
紋別灯台が完成したのは一九六〇(昭和三五)年だが、どういった経緯で港から離れた高台に灯台を建設したのか、記録は残っていない。
紋別港は、戦前はオホーツク沿岸の漁業基地として発展し、戦後の一九六〇(昭和三五)年に北洋漁業が再開されてからは最盛期を迎えた。こうした状況で港湾の改良・拡大が図られ、その一環として紋別灯台の建設も進められたと考えられる。完成当時は白と黒で、地元では「シロクロ灯台」と呼んでいたらしいが、一九八四(昭和五九)年の改修の際に、現在の赤白に塗リ替えられた。
DATA
紋別灯台
- 所在地:北海道紋別市花園町8
- 建設:1960(昭和35)年
- 構造:塔形、コンクリー卜造
- 塗色構造:白赤横線塔形
- 灯質:単閃白光、10 秒毎に1閃光、
- 光度:330,000 カンデラ
- 光達距離:22.5 海里(約41 km)
- 塔高:13m 灯高:80m
- 初点灯:1960(昭和35)年12 月28 日