酪農体験、サロマ湖サンゴ草
 


牧場で農業体験

 冨田ファームでは、子牛への授乳、アイスクリーム・バターづくりなどを体験できる(要予約、有料)。乳牛とのふれ合い、新鮮牛乳による手づくりの熱中し、味に感動する。

 同ファームの冨田泰雄社長は明治入植の曾祖父から数えて4代目。農業実習生のほか、不登校児も受け入れ、平成13年からファームインを本格的に始めた。チーズづくりは長女の佳子さんが担当。チーズ工房巡り、試作を重ねた結果、第5回オールジャパンナチュラルチーズで、同ファームのチーズ「冨夢〜とむ」は金賞、「おこっぺ大地チーズ」は、優秀賞を受賞した。

 チーズづくりはファームインの食堂から見学できる。大地チーズ、無農薬野菜、地場産品を使った料理「ラクレット」が味わえる。豊かな自然の中、科学肥料を使用しない牧草で育った牛のミルクも宿泊者らに好評だ。


※(有)冨田ファーム

 興部町字宇津99-8
 TEL.0158-88-2611

 




真っ赤なじゅうたん、サンゴ草

興部(おこっぺ)町から秋のオホーツク海を車窓に紋別市を経て、アッケシソウの群生が見られるサロマ湖へ向かう。アッケシソウ(学名)は、アカザ科の1年草。通称サンゴ草(茎がサンゴのように見える)とも呼ばれる。サロマ湖に群生地があり、緑色の葉が秋なると紅葉のため赤く染まる。

 群生は、湧別町テイネイの鶴沼、同計呂地(けろち)の円山、佐呂間町のキムアネップ岬など。身頃は9月。鶴沼原生花園は「アッケシ草群落」として道指定の天然記念物(昭32)となっている。釣り橋を渡ると湖岸に広がる。円山の群生には、計呂地交通公園(旧国鉄湧網線計呂地駅)から木道が整備されている。キムアネップから佐呂間の湖岸沿いの道道の一部が「緑のトンネル」となっており、サンゴ草とともに見逃せない風景だ。

 


カボチャづくしの佐呂間

 佐呂間町は道内有数のカボチャの産地。

 秋はその収穫、イベントとカボチャ関連で町は活気づく。

 オホーツクの澄んだ空気、日本有数の日照率、昼夜の寒暖の差という気象条件がおいしさの秘密だ。カボチャ商品は、菓子、団子、パウダー、ジャム、酒なども開発され、物産館みどり館で販売されている。

 カボチャをテーマにしたまつり、「シンデレラ夢」は、昭和63年から9月の第1土日曜日に開催されている。シンデレラなど思い思いに扮装した町民の仮装パレード、ジャンボカボチャ重量コンテスト、カボチャの食べ放題、コンサートなどが行われている。

 

北限リンゴ

佐呂間町から上湧別町へ。同町では農家数戸によって、「ハックナイン」、「旭」など、日本最北のリンゴが栽培され、秋に収穫を迎える。

 同町のリンゴ栽培は、明治30年代の屯田兵による開拓時期に遡る。屯田兵村全区に広まり、昭和40年代には栽培面積が200ヘクタールを超え、国道沿いにリンゴ畑が続いた。しかし、病害や災害などで作付けが減少した。現在北限リンゴの伝承としても、栽培が続けられている。

 同町役場でも十数年前から「上湧別リンゴ」の保存・伝承に取り組み、「チューリップ公園」敷地内のリンゴ園に100本が元栽培家らの手によって維持されている。秋には、たわわに実る様子が見られ、町内の「柴山商店」、農協店舗に地場産のリンゴが並ぶ。同商店は、リンゴ専門の小売店で、創業50年ほどになる。年中リンゴを販売しているが、同町産は10月から取り扱っている。

 北限リンゴの収穫時期を迎えるころ、同公園では翌春の開園に向けて、チューリップの球根の植え付け体験が行われている(10月中旬の土日曜日、要予約)


※柴山商店
 上湧別字屯田市街地
 TEL.0158-62-2527

 


日本最大級のコスモス園

 上湧別町の隣り、遠軽町の太陽の丘えんがる公園では、秋、虹のひろば10ヘクタールの敷地に日本最大級1000万本のコスモスが身頃となる。混合コスモスとキバナコスモスが赤、ピンク、白、紫、黄など、色とりどりの花を咲かせ、秋風に揺れている。

 平成15年にオープンした同コスモス園。すでに「花めぐり」バスツアーに組み入れられ人気を集め、2ヶ所に展望台も設けられた。開花期間中には、「コスモスフェスタ」と銘打ち、花火大会やコンサート、キャラクターショーなどイベントも。

 同町のJR生田原(イクタラハ)駅に併設された「オホーツク文学館」では、オホーツク圏が舞台となった文学作品、直筆原稿など資料約500点が展示されている。同駅近くの文学碑公園では、遊歩道沿いにゆかりの作家作品を刻んだ石碑、同生田原沿いには全国から募った短歌や俳句を刻んだ歌碑と句碑がある。

※オホーツク文学館
 遠軽町生田原
 TEL.0158-45-2343

 
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