機能性が注目される野菜
ヤーコンはアンデス山脈一帯で、先住民族によって伝統的に栽培されてきたキク科の多年草で、根の部分が食用になる。塊根は貯蔵栄養素としてデンプンではなくフラクトオリゴ糖を大量に蓄積しており、収穫後1〜2ヶ月の保存によって分解してオリゴ糖となり、甘みが生じる。甘くしゃきしゃきした、ナシの果実に近い食感を持ち、炒める、煮る、揚げるなどの加熱調理をすると、加熱したヤマイモに似た食感となる。食用としての伝統は日本では浅いため、食材そのものとしてよりも、豊富に含まれるフラクトオリゴ糖が乳酸菌の増殖を助け整腸作用や、血糖値抑制効果などの健康に対する効果が注目され、一種の機能性食品と扱われる傾向が強い。
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